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NPO法人島根糖尿病療養支援機構から研修会・講習会のご案内

島根県糖尿病療養指導士第8期第1回研修会報告

島根県糖尿病療養指導士 第8期第1回研修会を終えて

平成24年11月3日,4日と2日間,松江赤十字病院を会場に第8期の研修が始まりました.
8期生は50名です.もちろん全員参加でした.
薬剤師4名,看護師15名,准看護師2名,保健師4名,助産師2名,管理栄養士14名,歯科衛生士2名,理学療法士3名,作業療法士1名,臨床検査技師3名という多職種のメンバーで2年間の研修が始まったのです.
すごいです!これだけの職種が,島根県糖尿病療養指導士を目指すのです.

それでは第1回目の研修会の内容をご紹介しようと思います.

1日目,最初の講義は「糖尿病療養指導士とは」でした.
これは今年の新たな試みの内容なのだそうです.
5名の講師が糖尿病療養指導士について熱く語られました.

松本 祐二医師「糖尿病療養指導士とは」
それぞれの職種が業務の枠を超えて糖尿病療養指導全体を学ぶ必要性について話されました.
たとえば,薬剤師だから食事療法,運動療法を知らない,栄養士だからインスリンの注射方法や運動療法を知らないということがないようにということです.
患者に何を聞かれても自信を持って答えられることが求められるからです.
これまで,この研修を終了し島根県糖尿病療養指導士となった卒業生達からも~自信を持って仕事ができるようになった~という声が聞かれていることが紹介されました.

また,島根県糖尿病療養指導士は,国家資格,都道府県資格ではないが,多職種で学ぶことにより県内でネットワークができ,情報交換をすることでお互いにレベルアップできることが紹介されました.
そして学び続けること,糖尿病の治療は進歩していくため最新の知識を得ていく必要があることを研修生に伝えられました.

田中 美紗子管理栄養士「島根LCDEの成り立ちと歴史」
1968年友の会ができたことが始まりで,1997年から島根県LCDEの養成がスタートした経緯について説明がありました.
そして,糖尿病療養指導の担い手はコメディカルであること,コメディカル(指導する側)が変わると患者も変わっていくことを自分の経験から話されました.
「患者から学びなさい」「患者が変わっていく喜びを知ってください」「患者に寄り添ってください」と力強く伝えられました.
さらに,LCDEの資格を取ることがゴールではなく出発点であること,学習を続け知識を深めていくことが大切であることも伝えられました.

佐藤 利昭医師「病院の中でLCDEに望むもの」
ディスカッションのできるスタッフになって欲しいと要望がありました.
LCDEは地域で活躍できる,地域医療の中で核となる存在だと説明されました.
そして,LCDEの最大の特徴は地域で糖尿病の一次予防を行っていることだと説明されました.
CDEJの資格対象外になる場合でもLCDEとして,地域での人とのつながりを生かして糖尿病サークル(ブルーサークル)を作り上げていくことができること,コメディカルが頑張ると地域医療のパワーアップにつながると伝えられました.

並河 整医師「開業医からLCDEに望むもの」
糖尿病は年齢や性別にかかわりなく発症し,合併症も多岐にわたる.
そして,他の疾患を持っている糖尿病患者もいる.
糖尿病で血糖コントロールは治療全体の20~30%の割合でしかなく,患者を総合的に診ていくことが大切であることが説明されました.LCDEは患者の健康指導,治療の継続,医療連携,腎症での多面的治療介入,友の会などの役割がある.
そのためにこの研修で,
①明るく元気に楽しく
②社会人としてのエチケット
③円滑なチーム医療
④患者との距離感
⑤自分の持っている資格の範囲で指示に沿った正しい指導
⑥生涯学び続ける
⑦LCDE間の連携を学んでほしい

と伝えられました.

乗本 道子医師「地域の中でLCDEに望むもの」
安来能義地域で各職種が連携して活動することで,地域へ貢献していることを説明されました.
一次予防として子供たちの食育を通して若い世代からの教育を行っていること,安来能義糖尿病協議会では適正管理対策を推進し,糖尿病の進行を遅らせるために適切な治療を行うことを目指していることを話されました.
また,安来糖尿病療養指導士会を立ち上げ,チーム医療を推進し,地域の健康を支援していることを伝えられました.


研修生はLCDEとして何を目指すのか明確にすることができたのではないでしょうか.
LCDEの可能性について,自分のできることは何かなどなど考えながら講演を聞いたのではないかと思います.
これまでの研修卒業生の皆様にも,ぜひ聞いていただきたい内容だったと思います.

次は「糖尿病の概念・成因と分類」について佐藤 利昭医師の講義でした.糖尿病の診断から,成因と病態の分類について,JDSとNGSP値について説明がありました.続けて「糖尿病の食事療法・運動療法」について大國 智司医師の講義では,糖尿病患者の実際の食事内容や外食の写真を示しながら,具体的に食事療法の基本を説明されました.

その後,手納 信一医師から今後の事例報告のまとめ方について説明がありました.
やっぱり事例報告は,この研修の目玉だと思います.

第2回の研修から事例報告が始まります.事例をまとめること,お互いの事例についてディスカッションすることから学べることがたくさんあります.
言い換えると,患者から学ばせていただくこと,研修生同士でお互いから学ぶことがたくさんあるということです.どんな事例が報告されるのか楽しみです.

そしてグループワークです.
職種ごとにグループになりました.
グループワークのテーマは「今感じている問題と解決策」でした.グループごとに話し合った内容を発表して全体で共有しました.
グループワークでは 7期生がファシリテーターとして各グループのサポートをしました.
もちろん,ファシリテーターもグループの発表の後にコメントしました.
ファシリテーターを経験することで,7期生も学習することができました.

2日目,「経口血糖降下薬治療」について伊東 康男医師の講義では,糖尿病薬の歴史,2型糖尿病の病態生理と治療薬の効果と選択について説明され,それぞれの薬の特徴や副作用,相互作用について説明がありました.

続けて「インスリン療法(セルフモニタリング)」について守田 美和医師の講義では,インスリンの歴史,適応,製剤の種類,特徴,使い方,デバイスの種類について説明がありました.

また,患者のアンケート結果から,患者がインスリン治療に何を期待しているのか,インスリン治療の何を不安に思っているのかなどを知ることができました.

さらに,CSII インスリンのポンプでの投与方法について,新しいポンプについて紹介されました.そして最後は「運動療法の実際」大島 豊央理学療法士の実習です.
運動療法の効果について説明を聞いた後に,セラバンドを使用した運動を実際に行いました.

実習はいいですね.研修生も少しリラックスできたのではないでしょうか.使ったセラバンドは研修生にプレゼントです.

そして,今回の研修から初の試みです.
希望者だけ補習・寺子屋「症例から学ぶ糖尿病」です.

参加者が3つのグループに分かれ,今回の研修で学んだこと・・・糖尿病の診断,分類,治療などなどを,症例を通してグループワークをしながら復習しました.
症例を通して考えることで,研修で学んだことがよ~~く理解できたのではないでしょうか.

以上,島根県糖尿病療養指導士制度 第8期第1回研修会の内容をまとめてみました.
今回,研修のお手伝い担当は7期生安来能義グループでした.
私たちも講義をもう一度聞いて復習することができました.
もちろん復習ばかりでなく,新しい情報もゲットしました.
それとは別にLCDEとは何かを聞けたのは本当によかったです.
これまでの島根県での取り組み,CDEJとの違い,LCDEの役割と特徴を知ることができました.
そして,継続して学んでいくことの大切さを改めて実感しました.
同期生とも久しぶりに会えてうれしかったです.

7期生の皆様,研修の裏方もなかなか楽しいですよ!!勉強になります.そしてお詫びです.
今回は懇親会の企画をすることができませんでした.申し訳ありませんでした.
次のお当番グループの方々,今回の分も含めてよろしくお願いします.


ワンポイント
コメディカルというのは医師以外の医療従事者のことです.
最近はコメディカルという表現から,医師も含めてメディカルスタッフと言われるようになってきているようです.
(講師を批判しているわけではありません.情報発信だと思ってください)


7期生安来能義グループ   
長澤恵子(安来市立病院) 恩部真梨子(安来第一病院) 藤原季見子(安来第一病院) 
井塚しのぶ(安来第一病院) 小林久仁子(安来第一病院) 望月幸代(日立記念病院)
石原美砂穂(安来市立病院)

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